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明治太政官制成立過程に関する研究 2 35勅任官66は67名にすぎない。うち薩長土肥で44名であり,それは総勅任官の中で65.7パーセントを占めていた。また3等官以下の奏任官は2,126名であり,うち薩長土肥で800名,38....

明治太政官制成立過程に関する研究 2 35勅任官66は67名にすぎない。うち薩長土肥で44名であり,それは総勅任官の中で65.7パーセントを占めていた。また3等官以下の奏任官は2,126名であり,うち薩長土肥で800名,38.1パーセントであった。これは4県の人口比からみると突出しているとして民権派は批判した。確かに,各旧藩別勅任官と奏任官数66 岡本健三郎らによる上記論稿によると,明治7年の勅任官数は67名であり,太政官発表の数字70名と若干の相違がある。高等官には親任官,勅任官,奏任官の区分があった。親任官は高等官の最高位である。親任官は天皇が直接任命し,内閣総理大臣,国務大臣,枢密院議長,陸軍大将,海軍大将などである。勅任官は,親任官に次ぐ高等官であり省次長,警視総監,各府県知事,武官の中将と少将などであり,現指定職に相当する。奏任官は,三等から八等の高等官である。内閣総理大臣が,天皇の裁可を経て任命される。武官では大佐から少尉が奏任官にあたる。高等官(勅任官・奏任官)以下の下級官吏身分は八等以下の判任官であった。判任官以下は等外職員であり,官吏集計数からは除外される。表2 明治初年における階級別総官吏数推移(人)官吏階級明治元年2年3年4年5年6年7年勅任官91 103 87 48 56 55 70奏任官182 270 357 608 691 2,096 2,605判任官・等外216 不明不明5,423 12,764 15,929 18,811合  計489 373 444 6,079 13,511 18,080 21,486省別高官明治元年2年3年4年5年6年7年諸省文官273 373 444 308 463 441 507陸海軍省167 179 1,555 2,004府 県0 0 0 181 105 155 164合  計273 373 444 656 747 2,151 2,675(勅任官・奏任官の省別合計)0 1,000 2,000 3,000(人)明治4年5年6年7年諸省文官陸海軍省府県太政官修史局「官吏使庁府官員表」(『明治史要』所収)より作成図3 高官数の推移(勅任官と奏任官の合計・人)