103号

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80 高知論叢 第103号④ 民間・地域外の人たちによる人的支援を動員行政職員以外の人的支援・地域の人材の活用としては,大分県では「小規模集落応援隊」による企業や団体・グループによる支援を集落と結びつけてい....

80 高知論叢 第103号④ 民間・地域外の人たちによる人的支援を動員行政職員以外の人的支援・地域の人材の活用としては,大分県では「小規模集落応援隊」による企業や団体・グループによる支援を集落と結びつけていたし,京都府では関連した取り組みに関する優れた能力を有する民間の人材である「里の仕掛人」や大学などを組み込んでいた。⑤ 集落の自治と集落計画「限界集落」・小規模集落対策の「本質は『人』」であり,「限界集落」・小規模集落の「課題は現地・地域で起こっている課題であり,そこでしか解決しないものであ」る。こうした対策・施策は「基本的に現地・地域に光を当てるのではなく,これらの現地・地域が光になる,そういった姿勢が大事である」といわれている(前掲,中村治「京都府における『里力再生』の取組と今後について」,3ページ)。そうであるとするならば,集落の自治・住民自治によって集落計画を作成することとその実現・実施が大切であり,主人公はあくまでも集落・住民であり,それらを府県・市町村や地域団体などが支援するというスタンスが地域づくりには重要である。【謝辞】この節をまとめるにあたって,大分県観光・地域振興局と由布市総合政策課,京都府農林水産部農村振興課と京都府丹後広域振興局農林商工部などにおいてヒアリング調査と資料収集を行った。そのような貴重な機会を与えてくださった職員の方々にお礼を申し上げたい。なお,多くのご教示・示唆と資料提供を頂いたにもかかわらず,筆者の理解不足で報告書の整理や分析に不十分な内容や誤解があるかもしれないが,その責任はすべてこの節の担当者である水谷にあることを明記しておく。