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天皇親政体制の虚実29明治5年9月7日「太政官布告252号」陸軍元帥服別紙の通制定相成候事一. 聖上大元帥タル時ハ釦金色菊章帽衣ニ金線一小條ヲ増加ス一. 元帥以下少将ニ至マテ帽頂上ヘ黒毛ヲ裁ス 但黒毛ヲ裁エ....

天皇親政体制の虚実29明治5年9月7日「太政官布告252号」陸軍元帥服別紙の通制定相成候事一. 聖上大元帥タル時ハ釦金色菊章帽衣ニ金線一小條ヲ増加ス一. 元帥以下少将ニ至マテ帽頂上ヘ黒毛ヲ裁ス 但黒毛ヲ裁エサルモ妨ナシ一. 釦金色桜花明治13年10月30日太政官達57号において退役軍人も軍服を着用するよう定められた。「陸軍武官退職及ヒ罷役ニ入ル者ハ終身其官名ヲ保チ陸軍ノ制服ヲ着シ管轄ハ其本庁ニ復シ法律ハ常律ニ従フ」明治13年の布告は大正2年皇室令第9号を以って廃止され,新たに陸軍式御服及び海軍式御服が定められた。大本営は,天皇の命令を大本営命令として発令する最高司令部である。戦時大本営において,名実共に軍は天皇親征組織となった。日清戦争前に戦時大本営条例が制定され,日清戦争大本営が,1894年6月5日から1896年4月1日までの1年10ヶ月,日露戦争大本営は1904年2月11日から1905年12月20日の1年10ヶ月,合計3年8ヶ月間設置された。(2)明治大帝伝説と和歌明治天皇は連戦連勝という功績によって名君となった。大元帥としての天皇は同時に統治権の総覧者であり,かつ神々を統括する主催者でもある三位一体としての存在であった。天皇の伝説は生涯数万首を詠んだという歌人としての側面によって演出が加えられた。統治権と統帥権に関する法令と高官人事は親裁事項であり,国務大臣の副署