105号

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金融商品会計プロジェクトにおけるIASBとFASBのコンバージェンスの状況33-将来の方向性に関する4 つの代案-代替案1 … FASB とのコンバージェンスの議論を開始する前にIASB によって開発されたアプローチに基づい....

金融商品会計プロジェクトにおけるIASBとFASBのコンバージェンスの状況33-将来の方向性に関する4 つの代案-代替案1 … FASB とのコンバージェンスの議論を開始する前にIASB によって開発されたアプローチに基づいて最終案を作成する。代替案2 … IASB とのコンバージェンスの議論を開始する前にFASB によって開発されたアプローチに基づいて最終案を作成する。代替案3 … 補足(2011)で提案したモデルを,受領したコメントを基に最終基準とする。代替案4 … 当初の公開草案,及び補足(2011)に対して受領したコメントを基に,過去の提案の改訂版を開発する。2011年7 月のIASB とFASB の合同会議において,3 バケット・アプローチ27の処理方法について合意することができた28とされたが,2011年9 月のIASBとFASB の合同会議において,7 月に合意された方法に対して実務上困難であるという意見がだされた結果,7 月の決定を変更することとなった29。この変更も問題を抱えていることが明らかとなり,2011年10月のIASB とFASB の合同会議において検討し直すこととなった30。2012年8 月1 日のFASB の会議において,FASB は3 バケット・アプローチに対する理解可能性,適用可能性(operability),監査可能性についての利害関係者の懸念から,代替的な予想損失モデルを開発するようスタッフに指示した31。このことは,IASB とFASB のフェーズ2 におけるコンバージェンスが困難となったことを示している。4.フェーズ3:ヘッジ会計の状況フェーズ3 は,IAS 第39号のヘッジ会計の規定をIFRS 第9 号に置き換えるプロジェクトである。フェーズ3 が,他のフェーズと異なる点として,FASB とのMoU(Memorandum of Understanding)の対象となっているが,ジョイント・プロジェクトとはなっていないことがあげられる。また,IASB はフェーズ3 を一般的なヘッジ会計(General hedge accounting)と金融機関のリスク管理方法として用いられるオープン・ポートフォリオにおけるリスクヘッジに用いられるマクロ・ヘッジ(Accounting for macro hedging)にわけて検討を行っている。