高知論叢107号

高知論叢107号 page 22/180

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20 高知論叢 第107号いことを申し訳なく思っており,病院職員に退院の声をかけられることから逃げ出そうという雰囲気がある。IVH であったり胃ろう管理であったり医療依存度の高い療養者のケアは超高齢期を迎えハー....

20 高知論叢 第107号いことを申し訳なく思っており,病院職員に退院の声をかけられることから逃げ出そうという雰囲気がある。IVH であったり胃ろう管理であったり医療依存度の高い療養者のケアは超高齢期を迎えハードルが高くなっている。安心にケアが受けられること=療養病床との構図が見える。・亜急性期の病態患者を受け入れ,高度な医療を民間病院が実践している。地域連帯を推進しながら,安心に治療療養継続できるサポート。在宅支援に関しては,専従スタッフによるかかわりを通して地域と共働可能を心がけている。・空き病床がないことを理由に,救急患者が(ICV,CCV など高度管理病床を除く)いわゆる「たらい回し」にならないように,急性期病床のバックベッドの機能を担うことや,難病や障害者の在宅療養困難時のバックベッドの機能も併せ持ち,ショートステイ的利用~中期・長期の療養を支えることが効果的にできる役割が担えるように,制度設計をする必要があると思う。・療養病床は,現在,医療と介護のケアミックスとして機能していると考えられる。また,年々,重度の要介護者(要介護4 ~ 5 )が増えており,介護施設での対応には無理がある。加えて,急性期医療の受け皿としての役割も大であり,なくなった場合,患者の安心安全が損なわれる。そして団塊の世代が今後高齢化すればますます必要である。・社会的入院の排除を進めることは,重要と思われますが,地域性等もあり医療区分1該当の長期入院患者が相当数であるという現状です。在宅や施設へ向けて退院促進することの評価もありますが,算定は不可能に近い状況です。療養病床の今後の役割とは…現状からの転向は難しいのではないかと考えます。・在宅復帰も介護施設にも入所できない患者様が多く,医療面でも打ち切ることもできない現状であり大きな問題である。やはり医療と介護の中間の役割を維持する病院が必要であると考える。・病院の機能分化が進められるようになり,より医療依存度の高い患者の受け入れが求められています。医学的管理下で,ADL 全般の支援に関わりつつ,次の生活の場へ行移行させていく役割を担っている病床だと思いますが,要医療・重介護患者が多く,その行き場がない現状を考えた時,高齢者の医療施設として機能していくべきだと思います。