高知論叢108号

高知論叢108号 page 101/136

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限界集落における孤立化防止と共生の居場所づくり・地域づくり99一世帯しかないご夫婦にお話をうかがったが,「足が悪くてバス停まで下りていけない」。また,魚が焦げてなくなったことさえも,妻は軽度の認知症のた....

限界集落における孤立化防止と共生の居場所づくり・地域づくり99一世帯しかないご夫婦にお話をうかがったが,「足が悪くてバス停まで下りていけない」。また,魚が焦げてなくなったことさえも,妻は軽度の認知症のため覚えていない。そこには,消火器も無い,緊急通報装置もない。保健師や社協の方は年に1回訪れるかどうかという状況にある。高知県では,「あったかふれあいセンター」と並んで,地域の課題を具体的に解決していくための活動拠点づくりとして「集落活動センター」を今後100カ所以上整備していく予定であるが,仁淀川町の集落活動センターでは,女性のボランティア団体が地域で食事ができる場作りをおこなっている。そのような取り組みも含めて,各小地域,旧町村単位地区(3地区),町全体の計画が2013年3月に策定された。高知県津野町では,行政の地域福祉計画策定後,社会福祉協議会が3つのモデル地区を決め,それぞれの地区でのワークショップと地区計画の策定をふまえて,町全体の地域福祉活動計画が策定された。モデル地区の一つの郷地区では,1回めのワークショップで地域の生活課題と固有価値を抽出し,2回め,3回めのワークショップでは取り組みたいこと,取り組むべきことが話し合われた。この地区は健康づくりに積極的であり,グランドゴルフなどの運動や体操の取り組みとならんで,あったかふれあいセンターのサテライト開設に合わせて,子どもとの交流,喫茶の開店などの目標が立てられた。高知県四万十町でも,社会福祉協議会による地域福祉活動計画が策定された。合併前の旧町村単位(3つの地区)から委員が選出され,町全体の目標を作り上げた。そして自分達のやったことを旧町村単位で毎年,点検評価している。目標のどこまでが達成されたのか(廃校利用とか,パン作りとか,パワーリハビリ等)しかも,達成できた要因,できなかった原因を話し合い,共有化している。さらに,次の1年に向かって優先度,実現可能性が高いものは何か。実現可能性は低いが優先度の高いものは何か。そういったことを旧町村単位で明津野町郷地区 ワークショップ2回目(2012. 3. 18)取り組みたいこと・子どもとの交流や異世代交流・高齢者の健康づくり,運動や体操・若い人が戻る地域づくり,特産品で仕事おこし・集いの場づくり,あったかふれあいセンターなど