高知論叢108号

高知論叢108号 page 107/136

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限界集落における孤立化防止と共生の居場所づくり・地域づくり105同様の取り組みは,高知県においても,前述の土佐町の他,四万十市西土佐地区大宮地域で展開されている。前述のNPO「いちいの郷」運営のあったか....

限界集落における孤立化防止と共生の居場所づくり・地域づくり105同様の取り組みは,高知県においても,前述の土佐町の他,四万十市西土佐地区大宮地域で展開されている。前述のNPO「いちいの郷」運営のあったかふれあいセンター以外にも,JA撤退に反対していた住民の間で,撤退をふまえ,住民が株主になることによる住民のための日用雑貨店やガソリンスタンドの経営継続が始まった(「大宮産業」)。わずか130世帯の地域において,その9割が株主になり,住民のための日用雑貨店やガソリンスタンドの経営,地元ブランドの「大宮米」の生産・販売などを手がけるようになった。さらに,2013年5月からは,大宮産業の敷地内に集落活動センターを立ち上げ,5つほどの部会に分かれ,徹底したワークショップと優先順位の決定をふまえ,月間目標が定められている。その一つである交流部会では,田植え体験が企画され,高知大学・県立学生の学生が参加している。四万十市西土佐地区 大宮産業(2013. 4. 26)西土佐地区大宮 集落活動センター(2013. 6. 9)高知県内の集落活動センターの第1号として,本山町汗見川地区の集落活動センターがある。小学校の廃校跡を活用して宿泊施設に転用されている。汗見川地区は,100世帯206人が暮らしており,同地区を構成する6集落の相互関係が強い。2001年から活性化推進協議会を立ち上げ,草刈り,世代間交流,つつじツアー,運動会,等に取り組まれてきた。センター推進事業費は県補助が2分の1で,市町村と折半する形となる。「地域づくり」と「人づくり」を大きな目標に据えた活動が展開されている。手作りのゆずジュースやしそジュース,どぶろくづくりにも取り組まれ,評判になっている。