高知論叢108号

高知論叢108号 page 124/136

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122 高知論叢 第108号 図表4 報告日における適用(出所:IASB, Exposure Draft, Financial Instruments : Expected Credit Losses, Mar.2013, p. 84. を参考に筆者作成)金融商品は,購入また組成した信用減損金....

122 高知論叢 第108号 図表4 報告日における適用(出所:IASB, Exposure Draft, Financial Instruments : Expected Credit Losses, Mar.2013, p. 84. を参考に筆者作成)金融商品は,購入また組成した信用減損金融資産か?金融商品は,報告日において信用リスクが低いか?当初認識以降,信用リスクの重要な増加があったか?12ヶ月の予想損失を認識し,利息収益を総額で帳簿価額に対して計算する。利息収益を総額での帳簿価額に対して計算する。利息収益を償却原価に対して計算する。全期間の予想信用損失を認識する報告日で減損の客観的証拠があるか?営業債権(trade receivables)とリース債権について単純化したアプローチが適用可能か?信用調整後の実効金利を計算し,全期間の予想信用損失の変化についてNo 損失評価引当金を常に認識する。NoNoNoNoYesYesYesYesYesAndえるという指摘が多かった19ことから,実務上の負担を考慮してED2013では予想信用損失と利息収益の認識をわけて認識する分離アプローチ(decoupledapproach)に変更されている20。ED2013では,各ステージ間の移動を認めており,ステージ1からステージ2への移動は,信用リスクの著しい増加がある場合とされ,ステージ2からステージ3への移動は,金融資産が信用減損している客観的証拠がある場合としている21。また,ステージ3からステージ2への移動は,減損の客観的証拠がなくなった場合22,ステージ2からステージ1への移動は,信用リスクの著しい増加がなくなった場合23とされている。このようにED2013では信用品質の悪化状況だけでなく改善状況も数値に反映させようとしている。こうしたステージ間