高知論叢108号

高知論叢108号 page 92/136

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90 高知論叢 第108号高知県では,「あったかふれあいセンター」が誕生する以前の段階から,その先駆けとなる「高知型福祉」のモデルとされた二つの共生型拠点がある。一つは,土佐町の社会福祉協議会が運営する「と....

90 高知論叢 第108号高知県では,「あったかふれあいセンター」が誕生する以前の段階から,その先駆けとなる「高知型福祉」のモデルとされた二つの共生型拠点がある。一つは,土佐町の社会福祉協議会が運営する「とんからりんの家」である。社協が中心になって,宅老所を作る予定であったが,住民が高齢者だけではなく障害者も子ども等も集まれるような居場所を作ろうと話し合い,実現に向けて50回以上の実行委員会が重ねられた。住民が住民に対して会費を募り(500円),負担が難しい人は野菜会員になることもできる。そのような集まりに出て行くことが苦手や困難という人に対しては,「縁側サロン」ということで各家庭の縁側に出向いてマン・ツー・マンで「サロン」をする。そのような取組みが30世帯以上をピックアップして行なわれている。「とんからりんの家」の隣では,精神障害のある人がパンやクッキーを作り,高齢者の所に届ける。さらに,土佐町内学校区単位で9つのサテライト型「あったかふれあいセンター」が整備されており,空き校舎を活用し,体操,健康づくり,介護予防,世代間交流も積極的に展開されている。土佐町石原地区では,住民のワークショップを重ねながら,2012年7月に集落活動センター「いしはらの里」が設置され,「集う」(集いの場づくり)」,「働く・稼ぐ」(直販所の開設や加工品などの暮らし続けるための仕組みづくり),「支える」(農作業支援や耕作放棄地,鳥獣害の解消など),「実現する」(小水力や太陽光発電などの新エネルギーを活用して暮らしやすく来てもらえる環境づくり)とい土佐町あったかふれあいセンター(2013. 8. 13 平石地区サテライト)土佐町石原地区(2013. 8. 9)