高知論叢108号

高知論叢108号 page 93/136

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限界集落における孤立化防止と共生の居場所づくり・地域づくり91う4つの機能をもたせる目標が掲げられている。JA 撤退に伴うガソリンスタンドの経営の他,日曜生活雑貨店の経営も視野に入れている。もう一つの「高....

限界集落における孤立化防止と共生の居場所づくり・地域づくり91う4つの機能をもたせる目標が掲げられている。JA 撤退に伴うガソリンスタンドの経営の他,日曜生活雑貨店の経営も視野に入れている。もう一つの「高知型福祉」のモデルは,田野町の保健師がキーパーソンになって実践されている「なかよし交流館」である。精神障害のある青年が有償ボランティアとして,その交流館を支える側に回ったり,重度の自閉症の青年で,入所施設の中では職員が対応に苦慮されている利用者が,ここに来ると,穏やかに過ごしている。ここに来るたびに「施設には戻りたくない」と言われる状況が見られる。不登校の子ども,虐待を受けた子ども,引きこもりの青年などが,ここではつながっている。さらに地域の中でも,中芸5か町村(田野町,北川村,なはり町,馬路村,安田町)の社協や保健師,行政がサポートしながら,障害のある人も高齢者も,皆が集まれるという企画を考えたり,引きこもりの青年も皆の前で演奏したり,障害のある人も参加したり,高齢者から子どもまで参加できる取り組み(「まあるい応援団」)が進められている。土佐清水市の斧積地区では,住民が高知大学生の提案をヒントに草刈りをして整備した広場や区長場を拠点にして,独自の「斧積元気体操」を始めたところ,3年間で,平均年齢は76.5歳から78.1歳に上がる一方,体力年齢は67.3歳から59.7歳に下がるという効果を生み出している。斧積地域独自の体操を老人クラブ会長が先生役で続けている(会長も80歳代であるが,体力年齢は50歳である)。さらに,土佐清水市三崎地区斧積地域第二期地域福祉計画(2012. 11. 16)中芸 大人・子ども交流会「まあるい応援団」(2012. 1. 14)