高知論叢108号

高知論叢108号 page 94/136

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92 高知論叢 第108号2012年12月からは, 区長場でモーニング喫茶を始める地域福祉計画に基づき,それが実現している。高知市の個人が市から委託を受ける形で「あったかふれあいセンター」としての運営もおこなわれ....

92 高知論叢 第108号2012年12月からは, 区長場でモーニング喫茶を始める地域福祉計画に基づき,それが実現している。高知市の個人が市から委託を受ける形で「あったかふれあいセンター」としての運営もおこなわれてきた「しーさいど鎌倉」では,階段を登れなかった人が登れるようになったり,いじめを受けていた少女が皆の前ではムードメーカーになったり,引きこもりの青年が卵焼きを皆に振る舞ったり,孫からは罵声を浴びせられている精神障害の女性が様々な創作活動の先生役を果たしたり,認知症の女性が詩吟を披露したり,というように,ここに来る人は息を吹き返したかのように元気になり,その人らしさを取り戻す。まさに,命の洗濯がおこなわれる居場所と言える。子どもも様々な問題を抱えている場合があるが,家に帰る前にここに「ただいま」と言って入ってくる。それに対して,地域の高齢者も笑顔で迎えている。高知市のもう一つの「あったかふれあいセンター」としても位置づけられてきた「アテラーノ旭」は,高齢者の生活に欠かせない公衆浴場の廃止反対の住民運動が発端であった。その課題が入浴デイという形で解決すると,地域の高齢者の「孤食」を解決するために曜日ごとの有償ボランティアによる会食(日中)用の食事づくり,安否確認を兼ねた配食サービス(昼・夜合わせて約100食),旭地区の川を美しくする活動,健康に良い物を作るアテラーノ農園,住民の作品の販売,地域の文化活動や交流など,多様な住民活動を展開する地域拠点となってきた。朝9時~夕5時,365日オープンしており,うつ病の人が元気になったり,苦し「しーさいど鎌倉」(高知市 2013. 6. 12)「アテラーノ旭」高知市 2013. 9. 19