109号

109号 page 28/104

電子ブックを開く

このページは 109号 の電子ブックに掲載されている28ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。

概要:
26 高知論叢 第109号南部に位置し,豊富な山林資源と日本最後の清流四万十川,南東部は太平洋に面している。四万十市は,2013年3月31日現在,総人口は35,665人(県下34市町村中3位),高齢化率30.9%(県下30位)....

26 高知論叢 第109号南部に位置し,豊富な山林資源と日本最後の清流四万十川,南東部は太平洋に面している。四万十市は,2013年3月31日現在,総人口は35,665人(県下34市町村中3位),高齢化率30.9%(県下30位),年少人口(15歳未満)割合12.3%(県4位),生産年齢人口(15~64歳)割合56.9%(県下7位)という状況にある(注8)。以下の通り,竹葉傳つたえ氏(大宮地域振興協議会会長)に聞き取り調査(2013年8月8日,2014年6月15日,2014年7月14日)をした結果を示す。① センター設立までの背景・経緯大宮地区は上・中・下の三集落からなり,133世帯,294名の人口,高齢化率48%という状況にある。集落活動センターは,2013年5月に発足したが,それ以前に,住民の買い物支援の一環として,2006年5月に大宮産業が発足した。1997年に大宮小学校の統合の話が起こって,2001年,2007年へと延期されるようになったが,そのようななかで「学校がなくなれば,地域が衰退する」という思いが強くなった。2004年に農協(生活日用品店とガソリンスタンド)が撤退するという話が起こって,他地域も一緒になって存続運動(署名やカンパ)を起こした。2005年1月~10月の間,存続運動を続けたが,廃止決定後,座談会の中で地域の高齢者から,「生活に困るから,同じような形で継続する方法を考えてください」と言われた。最初は,農事組合法人を作ろうと話し合っていたが,農産物,林産物以外扱ってはいけないという法律(農協法)の壁に直面した。有限会社や生協等も四万十市西土佐 大宮地区 大宮米考えたが,条件が合わず,株式会社を選択することになった。当時1000万円以上の資金が必要であったが,新株式会社法ができて,資本金は1円からでもよいことになった。そこで,地域の皆さんに株主になっていただくことをお願いした。その結