ブックタイトル高知論叢111号

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高知論叢111号

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概要

高知論叢111号

120高知論叢第111号分ではできない場合に,有償で映画を一緒に観に行ったりする),「ショートステイ」,「里親(フアミリー)」,「成人用住居」,「仕事に代替する日常活動」などの支援サービスを受けられる。「パーソナル・アシスタント」は,自分が気に入っている人を雇用することができる。「ショートステイ」は,自分と同じ立場の人が利用するので友人づくりにもなるが,児童は12歳まで,成人は23歳まで利用可能である。「成人用住居」はグループ・リビングになっており,市内で140名程度が住んでいる。「仕事に代替する日常活動」は,その人の状態により,デイ活動をする場合もあれば,仕事に入る場合もある。自己負担は徴収できないが,グループ・リビングについては,家賃と食費を徴収する。これらの種々のサービスに関して,1週間につき20時間まではコミューンが責任をもつが,それ以上は国(社会保健庁)の責任となる。たとえば,過疎地では24時間ケアが必要な人はたいへんになる。他の人と同じ生活が送れるように支援する。歴史的に見ると,障害者は施設に入っていたが,自分の住宅がもてるようにというように方向が変わった。グループ・リビングの場合,5~6名以上居てはいけない。ハビリテーションにしろ,リハビリテーションにしろ,ないものを作り上げる。学ぶために様々な教育方法があり,機能低下をもつにもかかわらず,補助や訓練により自立できるようにする。親も多くのサポートを受ける。その子どもが脳性麻痺であれば,心理療法,作業療法,言語療法等のチームを作るし,きょうだいへの支援もおこなう。なお,手話が必要な子どもも通常クラスに在籍しており,特別な福祉教育というものはない。ただし,統合教育の前提として,十分な練習をふまえて統合がおこなわれる。女性は仕事をするので,家族は希望しない限り介護が押しつけられない。ヘルパーに来てほしくない場合は,高齢者どうしが助け合うことはある。ショートステイもある。高齢者の孤独死はスウェーデンでもあるので,こういういサービスが受けられますよと提案する。居場所がわからなければ探し回るし,命に危険が生じる場合は,医師の診断をふまえて強制力を伴うこともある。電話をかけあうこともある。ソーレントゥーナ市でも,民間委託は進められている。24か所のホームヘル