ブックタイトル高知論叢111号

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高知論叢111号

20高知論叢第111号図8土地転用面積Xと地価総額Y(1957年~2009年)時系列でみた相関関係を示す散布図(10億円)地価総額3,000,0002,500,00019912,000,0001,500,00020091,000,000500,000197419571972001000020000300004000050000600007000080000転用面積(ha)総務省統計局『住宅・土地統計調査』農林水産省『農林水産統計表』図8に示した日本の土地転用と地価総額の相関関係は以下の4つの時期に分けられる。11957年から1972年まで,転用面積が急激に増加し地価が上昇。21972年から1974年まで,転用面積が急減して地価は横ばい。31974年から1991年,転用面積は増減がなく地価が上昇。41991年以降,転用面積が減少して地価が低落。日本の土地価格と転用面積が同時に上昇した時は1971年までであった。これ以降の土地価格は数年の下落の後,1974年から1991年まで17年間上昇する。1974年以降の地価高騰は農地から宅地への供給不足が要因の一つであった。90年代初頭のバブルと言われた時期においても農地転用は高度成長期のような上昇は見られなかった。むしろ土地供給不足であったことが地価の上昇を招いたと言えよう。1991年以降は地価が低下し転用面積は減少している。転用面積が大幅に減少