ブックタイトル高知論叢111号

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高知論叢111号

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概要

高知論叢111号

60高知論叢第111号の財・サービスの価格に依存して消費する量が決まる15。これまで,高知県の家計の収入・所得と労働・雇用のデータから高知県の特徴を明らかにしてきた。この節では,高知県の物価に関してこれまでと同様の方法で検討を加えて,その特徴を明らかにする。消費者物価指数による高知県の物価日本で最も代表的な財・サービスの価格を調査した統計は,消費者物価指数である。消費者物価指数は,総務省統計局により毎月公表され,消費者物価指数の対前年同月比(対前年変化率)をインフレ率と呼んでいる。表10は,2010年の高知市の物価を他の都道府県の県庁所在地の物価と比較した場合に,高知県(高知市)の物価が上位10位に入った品目を掲載している。表10において注意すべき点は,2010年の調査時点での全ての財・サービスの価格の基準年は2005年に設定されているということである。例えば,表10の品目ガス代で考えれば,2005年のガス代が100と基準化され,2010年の調査では2005年に比べてガス代が115.2に上昇している。一方,価格が下がれば100を切ることになる。表10から特に結果を抽出すると,全国で2010年時点に最も高いと評価される表10 2010年の高知市の消費者物価の全国順位10位内の項目品目順位指数生鮮食品を除く総合7位99.7調理食品2位114.0ガス代10位115.22010年平均(2005年=100)下着類9位101.2医薬品・健康保持用摂取品10位97.1教養娯楽9位94.7理美容用品1位102.1教養娯楽関係費9位94.815もちろん,もらっている給与の額によって需要する量・額は決まる。