ブックタイトル高知論叢111号

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高知論叢111号

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概要

高知論叢111号

高知県の家計の経済的環境・特徴67済のバブルのピーク時期(1990年)と同じで,21%以上を記録した。また2つの品目は,異なる動きを見せている。「野菜・海藻」が標本期間を通じて変わらない比較的激しい変動をしているのに対し,「果物」は,93年以前と以降で,93年以降の変動が小さくなっている。この違いは,価格の変動が天候不順等による供給量の増減に大きく依存していると考えれば,果物は安定的に供給を行えるようになったために価格の変動が小さくなったのではないかと推察できる。図11下に戻れば,4つの特徴を指摘できる。まず一つ目は,品目「油脂・調味料」と「調理食品」のインフレ率の動きが,極めて逆向きになっていることである。つまり,「油脂・調味料」のインフレ率が上昇(低下)すれば,「調理食品」のインフレ率が低下(上昇)するといった様相を呈している。次に各品目によって最もインフレ率が上昇した時期が異なるということである。具体的には,油脂・調味料は1991年,酒類は1984年,調理食品は2007年,菓子は2009年である。3つ目は,飲料のインフレ率が2002年以降継続してマイナスになっていることである。最後に,図11上の掲載品目は2000年から2006年のデフレ時期でも,インフレ率がマイナスで持続することは少なかったが,図11下の掲載品目は,同時期にマイナスへの落ち込みが持続することが特徴である。表14消費者物価の費目「食料」の各品目の対前年変化率の標準偏差標準偏差食料のインフレ率2.17070穀類のインフレ率3.15847魚介類のインフレ率4.037904肉類のインフレ率3.210861乳卵類のインフレ率4.011905野菜・海藻のインフレ率7.665061果物のインフレ率7.711037油脂・調味料のインフレ率3.102271菓子類のインフレ率2.416383調理食品のインフレ率2.428687飲料のインフレ率2.632754酒類のインフレ率2.833153外食のインフレ率1.407143