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概要

112

日本のファミリービジネスに関する歴史的研究9質的な企業グループは継承されてきた。その後半世紀を経て,金融ビッグバンの一環で1997年に同法改正によって純粋持株会社が解禁された。その後多くの持株会社が上場されたものの,旧財閥グループの中核であった金融も再編されかつての財閥グループの中枢となるような持株会社は見られない。その結果一定の期間ではあるが,富の集中を排除することに繋がった。近年ベンチャービジネスによって新たなF.Fが台頭して創業家に富が集中する傾向がある。日本のように財閥解体によって強制的にF.Fが終焉させられなくても,一般にF.Fは時間の経過とともに創業者の持株比率が低下し,N.Fへと変化する。図表2?1に歴史的経過からみた,F.Fの創業家持株比率と企業規模が拡大するいくつかのモデルを示した。1創業家が世代を超えて経営を営む場合。2は創業家が持株の一定割合を保持するが経営は社員が行う場合。3創業家が大株主ではなくなっているが経営は創業家が行う場合。4創業家が持株すべてを売却してN.Fとなった場合。以上F.Fが大規模化するモデルには大きく分類すれば4類型がある。図表2-1 F.Fの諸類型Y/創業家株式割合(特定株)100%123IPOIPONextgenerationOwner& ManegementOwner &Manegement40%IPO manegerOwnerchairmanX/時価総額