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概要

112

日本のファミリービジネスに関する歴史的研究19400社を指数とした。銘柄構成は1部に加え2部及びマザーズ,ジャスダックなどの新興市場も含まれる。これら上場企業の中から特設注意銘柄,過去3年間で連続赤字や債務超過の状態にある企業は除かれる。2015年JPX日経インデックス400社を筆者が行った区分によって分類すると,F.F176社,N.F224社である。F.Fの内訳はO&Mが大半である。ただしファミリーの保有株の平均は20パーセントにみたない。図表3?12は対象企業の業種別業績である。業種別にみるとF.FがN.FよりROEの数値が高い業種は13業種,低い業種は9業種である。ROAが高い業種は15業種,低い業種は5業種であり,いずれの数値も平均ではF.Fの優位性を示している。図表3?13の経営指標によるとN.FはN.FよりROA,ROEともにN.Fより高い数値を示しているが,標準偏差はF.FがN.Fより多い。時価総額,総資産の平均はN.FがF.Fより高いが,標準偏差は逆にN.Fが多い。また,経常利益率にはF.FとN.Fの差は認められない。図表3?14には2015年F.F持株割合別経営を示した。ファミリーによるF.Fの持株割合が50パーセントを超える企業の業績は良くなく,20パーセントから50パーセントの企業が最も業績が良い。図表3-13 2015年経営指標(億円)(億円)41,3356.806.742015年『会社四季報』により作成