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概要

112

国際会計基準審議会における公正価値測定の拡大の論理31現在価値技法,オプション・プライシング・モデル,多期間超過収益法(themulti-period excess earning method)をあげている20。?公正価値のヒエラルキー公正価値測定およびそれに関連する開示の首尾一貫性と比較可能性を向上させるために,公正価値のヒエラルキーを設け,公正価値を測定するために用いる評価技法へのインプットを観察可能なものから観察不能なものへとレベル1からレベル3の3つのレベルに区分し,優先順位をつけている。公正価値測定に用いる優先順位が最も高いのがレベル1であり,レベル2,レベル3の順に優先順位が低くなる。IFRS第13号では,このインプットレベルを複数用いる場合について規定されており,異なるレベルの複数のインプットを用いて公正価値を測定する場合,公正価値測定の全体にとって重要なインプットのうち最もレベルの低いレベルにあわせて区分を行うこととなる21。このレベルの違いによってIFRS第13号では開示要件が異なり,優先順位が低くなるにつれて多くの情報を開示する必要が生じる。1レベル1のインプットレベル1は測定日における実体がアクセスできる同一の資産または負債についての活発な市場における無調整22の公表価格である23。レベル1のインプットは,公正価値の最も信頼性のある証拠であり,多くの金融資産や金融負債に利用可能であるとしている。2レベル2のインプット公正価値測定にレベル1のインプットを用いることができない場合,レベル2のインプットを用いることとなる。レベル2のインプットには,活発な市場における類似の資産または負債についての公表価格,活発ではない市場における類似の資産または負債についての公表価格,資産または負債の公表価格以外の観察可能なインプットというように直接的または間接的に観察可能なものが