ブックタイトル112

ページ
34/88

このページは 112 の電子ブックに掲載されている34ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

112

32高知論叢第112号含まれる24。3レベル3のインプット公正価値測定にレベル2のインプットを用いることができない場合,レベル3のインプットが用いられることとなる。レベル3のインプットには,資産または負債について観察不能なインプットが含まれる。IFRS第13号では,観察不能なインプットであっても市場参加者の観点から測定を行うことを求め,市場参加者が価格決定を行う際に用いるであろう仮定を反映しなければならないとしている。また,観察不能なインプットは,その状況において入手可能な最善の情報を用いて展開(develop)しなければならないとしている25。?開示IFRS第13号では,公正価値測定に用いた評価技法およびインプットについて情報を財務諸表利用者に提供するとともに,重要な観察不能なインプットを用いた場合のその期間の純損益またはその他の包括利益に与える影響を開示するために,実体は,財務諸表利用者が次の両方を評価するのに役立つ情報を開示しなければならないとしている26。?当初認識後に財政状態計算書において継続的(recurring)または非継続的(nonrecurring)に基づいて公正価値で測定される資産および負債については,評価技法および測定を開発するのに用いたインプット。?重要な観察不能なインプット(レベル3)を用いた継続的な公正価値測定については,その測定がその期間の純損益またはその他の包括利益に与える影響。?で示される継続的な公正価値測定か非継続的な公正価値測定かによって開示する情報が異なるという点は,公開草案に対するコメントがFASBの基準と同じ基準とすることを求めたことによるものである27。また,IASBは資産および負債のクラスごとに開示することを求めており,とくにレベル3のインプットを用いた場合は,公正価値測定に用いた重大な観察不能なインプットに関する定量的な情報を提供しなければならないとしている28。