ブックタイトル高知論叢

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概要

高知論叢

98 高知論叢 第113号であり,なじむまでに時間がかかったが,職員が寄りそうことにより,落ち着いている。職員は,高齢者を対象とする介護員と障害者を対象とする支援員の違いが,介護員から見て大きかったという。職員15名のうち,介護福祉士3名,介護支援専門員1名,2級ヘルパー3名,サービス管理責任者2名,保育士1名,社会福祉主事2名,障害者雇用の対象である精神障害者2名となっている。その他,法人職員としての精神保健福祉士2名,他の医療法人との委託契約による看護師2名が配置されている。当初は,高齢者の方が障害者に対して拒否的であったが,日を重ねるうちに,そのような態度がなくなってきたという。日課をなるべく作らずに,「さをり織り」も「朝の会」も利用者どうしが互いに協力して実施することにより,日常生活における互いの理解につながっている。高齢者と児童の交流においても,高齢者は子どもを受け容れ,子どもも近所から気軽に訪れる自然な形になっている。【学生との質疑】学生:職員に対する支援はおこなっているか?施設:特別には何もしていない。NPO 法人として7年,社会福祉法人として3年,施設運営をおこなってきたが,高齢者施設から移ってきた人もいる。職員研修はこまめにやっている。休日は自主研修としている。法人研修としては,法人内施設4ヶ所に1週間ずつ仕事に入る。学生:障害者雇用の対象となっている精神障害者の職員に対しては,どのような支援がおこなわれているか?施設:心のケアや互いの理解を大切にしている。精神障害者で寿退職した人もいる。車両管理,弁当注文等の役割をもって仕事をしており,ミーティング等によりストレスを緩和している。精神障害の利用者にとっては,同じ障害をもつ職員が目標になっている。ここは地域の避難場所としても考えている。仮設住居ごとに集会所を作っている。住民が津波によって別れてバラバラになった。町内会,自治会につながりをもたせるよう,行政も音頭をとってきた。仮設住居から復興住宅への移行に伴い,あら