ブックタイトル高知論叢

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概要

高知論叢

被災地域における地域共生拠点と地域づくり 99ためてコミュニティを創っていかなければならない。2016年4月から地域密着型の小規模通所事業に移行しており,区長や民生委員も含めて,連携していかなければならない。学生:職員は,高齢者,障害者の利用者で区別しているのか?施設:高齢者の介護員には障害者支援を理解してもらい,障害者の支援員には高齢者介護を理解してもらいながら,両刀の仕事をしてもらっている。高齢者介護,障害者支援のどちらか一方だけに携わっていると,他方を理解することができない。行政のタテワリの発想は今も続いている。学生:近所の子どもは,どういう目的でここに来るのか?施設:ふらっとのぞきに来るので,入ってごらん,というと,高齢者と遊んだり,お茶を飲んだりするようになる。学生:高齢者施設で働いてきた職員にとって,共生型は魅力的であったのか?施設:共生型というより,障害に関心をもっていた。同じスペース内でも,行政からは児童との線引きを言われるので(一つ屋根の下という共生型にならなくなる),まだ障害児の放課後デイの許可は受けられていない。社会福祉法人「夢みの里」のNPO 部門として,「街角Cafe 桜」が2014年4月からオープンしており,障害児をもつ母親がスタッフとして働いている(注6)。その2階は,高齢者のミニデイに使われている。味噌,米,わかめ,梅干しなどの障害者の就労成果をカフェで販売し,客としては障害者も利用している。障害者のケアホーム(現在はグループホームに一元化)への配食サービ宮城県石巻市(「街角Cafe 桜」)2016. 3. 30