ブックタイトル高知論叢

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概要

高知論叢

112 高知論叢 第113号くりをおこなった経験もある。木造であるが,津波の流木を使うなど,木材からこだわった。高知から文旦を持ってきた人もいるので,ジャムづくりもした。地域公民館から来るようになり,3名が常勤(有償ボランティア)であり,他は地域の高齢者中心の無償ボランティアである。この「居場所ハウス」は,1日を楽しく過ごす多世代交流ハウスであり,「スマイル食堂」では,朝市が月1回開かれ,被災者や地域の高齢者に喜んでもらっている。地域の人が作ったものを展示,販売したり,住民の見守りをおこなっている。被災者を主な対象とする「何でも困りごと相談会」も開かれており,行政書士や看護師が対応している。1日を楽しく過ごしてもらうつながりを作っている。ニーズを把握しながら進めている。海外や県外から運営の手伝いに来る人もいる。仮設住宅に住んでいた学校の生徒が復興住宅に移行している。赤ちゃんから高齢者までワイワイガヤガヤしている状態がめざすべき到達点である。【学生との質疑】学生:どのようにして,地域の人の交流を図ったのか?施設:ワークショップを開き,学生を交えて,何ができるのか,侃々諤々議論した。法人は口出ししない。学生の発案でメニューがカレーになったりする。木材を使用しているのは,エコという面と津波を免れたという面と年齢を超えて癒されるという面がある。コンサートもやっている。うつ病を克服したシンガーソングライターや介護職のシンガーソングライターも来てくれる。小学生が夏・冬休みの宿題をしに来たり,随時,多岩手県大船渡市(「居場所ハウス」)2016. 4. 1