ブックタイトル高知論叢

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概要

高知論叢

114 高知論叢 第113号施設:震災をふまえたつながりづくり,地域コミュニティづくりということで取り組んでいる。教員:居場所づくりによって地域の側に変化は生まれているか?施設:イベント等によって交流が図られ,コミュニティの再生につながっている。教員:朝市では,どのような物が売られるのか?施設:郷土菓子,野菜,魚,大判焼き,パンなどで,売り上げは売った人の収入になる(場所代500円)。この付近には県営と市営の復興住宅がある。同じく社会福祉法人典人会は,大船渡市赤崎地区に「赤崎ホッとハウス」を設置している。地域住民から,「公民館がほしい」という声が上がっていた(老朽化して使えない)。民生委員の集まりや趣味活動の場が求められていた。同じ敷地内では,認知症デイ(認知症対応型通所介護)もおこなわれており(利用者11名,職員5名),ひっかかれながらも,ここまで担ぎ込まれて助かった人もいる。被災時は20名くらいの規模で避難して来られた。震災当日は150~200名くらいの人が来られた。泣き叫ぶ人や,怒りをぶつけようがない人もいた。認知症の人への応対では,職員が3日くらい徹夜することもあった。介護員の自宅も被災し,家族の安否確認もできないまま介護していた。婦人部が食事づくりをして,介護員は認知症ケアを担った。凍ったサンマが津波の影響で流れ着き,それを食べたりした。われわれが地域を助けたというより,助けられた。イベ岩手県大船渡市(「赤崎ホッとハウス」)2016. 4. 1