ブックタイトル高知論叢

ページ
27/148

このページは 高知論叢 の電子ブックに掲載されている27ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

高知論叢

コンビニエンスストアの全国浸透と地域経済 253000人といわれており,そのような業界指標からすれば,もはや高知県においてもコンビニは出店飽和状態に達していると判断できよう35。とりわけ,店舗数の最も多い高知市では,近年のセブン-イレブンの新たな出店攻勢を背景に,地域内でさらなる過当競争が進行中であることが予想される。2.高知市内におけるコンビニ業界の構造変化では,高知におけるコンビニ業界は,この間どのように推移してきたのだろうか。ここでは,県内最大のコンビニ出店地域である高知市に焦点を当て,コンビニ普及のプロセスと内実の変化を歴史段階的に追跡してみよう。(1)「地場コンビニ」の登場:1980年代~90年代中盤高知でコンビニが初登場したのは,1980年代初頭にさかのぼる。当時の出店の仕掛け人は,いずれも地場スーパーであった。まず,ダイエーとフランチャイズ契約を結んでいた高知スーパーが,1979年に「セブン・デイズ」の名称で35 一例として「(特集)コンビニが分水嶺に立った日」『販売革新』2016年5 月号,40-41頁。表9 高知市内におけるコンビニのチェーン別推移単位:店,%1995年2005年2015年チェーン名店数比率チェーン名店数比率チェーン名店数比率スパー28 47.5 ローソン30 24.6 ローソン55 35.7サンライフ8 13.6 サークルK 20 16.4 ファミリーマート42 27.3オアシス3 5.1 サンクス15 12.3 サークルK 35 22.7マイショップ2 3.4 スリーエフ12 9.8 セブン-イレブン7 4.5その他18 30.5 スパー11 9.0 スリーエフ3 1.9ファミリーマート7 5.7 サンクス2 1.3Y ショップ4 3.3 その他10 6.5サンライフ3 2.5モンマート2 1.6その他18 14.8計59 100.0 計122 100.0 計154 100.0注:「その他」は1店舗のみの合計。出所:NTT『タウンページ』各年版より作成。