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概要

高知論叢

被災地域における地域共生拠点と地域づくり 93④ あおぞらこども園(認定こども園)元々,子育て支援センターであり,世代を超えた自由な交流の場にもなっている。運営主体は楢葉町社会福祉協議会である。幼稚園2ヶ所と保育所2ヶ所が統合してできた所であり(幼保連携型認定こども園),震災前は0歳~5歳児約300名が通園していた。前述のいわき市内の仮設の認定こども園は30名程度が通園しているが,この本所の方はまだ再開されておらず,2017年4 月再開予定となっている。⑤ 楢葉町の保健福祉(楢葉町役場)楢葉町役場住民福祉課保健衛生係長の玉根幸恵保健師によれば(注5),日中の出入りは避難解除されたが,まだ6%程度の帰還率であり,直接亡くなった人は11名であるが,災害関連死は117名に上り,長期間放置による被害が大きいという。人口は震災前と比べると600名ぐらいしか減っていない。避難先でサービスを受けるのが望ましいが(原発特例法により,避難先の自治体が提供可能),現実には,そうなっていない。仮設住居だけでは需要に間に合わず,民間借り上げ住居と仮設住居が半々になっている。サービス提供は集合住宅の方が提供しやすい。まだ2割程度の児童・生徒が仮設の学校に通っている。福島県楢葉町(認定こども園)2016. 3. 29