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概要

kouchirouso_114_20180329

氷 雪 販 売 業 者 と 氷 1231961年,1965年に冷凍倉庫を増設し,冷凍倉庫業を拡大させていった。現在,本社を置く工場には,1968年に冷凍倉庫を新設したのを皮切りに,1973年に冷凍倉庫,凍結倉庫,製氷工場を新設し,さらに,1986年にも冷凍倉庫を設けている。2002年に旧本社工場の老朽化に伴って工場が閉鎖された際に,本社機能も追加された。現在は,冷蔵倉庫業,製氷業,凍結業,凍魚販売業を営んでいる。のちに詳しくみるが,製氷缶でつくった一本氷の半分である1玉(=約65kg)の大きさで氷雪販売業者に対して販売しており,A社の冷凍倉庫に氷雪販売業者が引き取りに来ている。A社は基本的には細かな加工をして販売をすることはあまりないが,一部,加工代金を受け取って小さく氷をカットして販売することがある。それ以上の細かな加工は氷雪販売業者(A社が取引している氷雪販売業者は5社あり,そのうちの1社が後述するB社)が担っている25。なお,漁業協同組合向けや釣り用の水産氷については,A社が氷雪販売業者を介さずに直接販売している。図7 A社の流通プロセスつぎに,A社の純氷の生産プロセスをみていこう。2 製氷企業A社の生産プロセスA社の製氷槽は鋼板製の大型水槽であり,製氷室の大部分はこれで占められ25 氷雪販売業者は複数の製氷企業から仕入れることが可能である。出所:インタビュー調査に基づき筆者作成。