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概要

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高知県における学校給食の現段階 163を育んでいく」ことを目指しているのことで,県内における学校給食改革のモデルとして,「南国方式」は依然大きな意義を有しているといえよう14)。Ⅲ 食材調達と地産地消の実態1.地産地消への取り組みでは,献立・食育との関連で鍵となる食材調達については,どのような取り組みが行われているのだろうか。図3は,高知県内の学校給食における地産地消率を表したものである15)。地14) 南国市教育委員会事務局・学校教育課学校給食係チーフの森岡俊介氏へのヒアリングに基づく(2017年9月8日)。なお,南国市の学校給食については,片岡美喜「地場産農産物を活用した学校給食の取組と効果に関する一考察  高知県南国市を事例として  」『農林業問題研究』第41巻第2号,2005年9月,竹下登志成『人と地域の学校給食  コストから手つなぎへ  』自治体研究社,2010年,53~61頁を参照。また, 同市の取り組みを紹介した本として,農林水産省中国四国農政局企画・監修(門田あさみ・北窪文)『炊きたてご飯は棚田米  南国市学校給食の歩み  』家の光協会 ,2008年がある。15) 同調査は,2011・12年以外は抽出調査であり,しかも同一施設を継続的に追跡したものではない。また,2011・12年も,対象は栄養教諭の配置施設のみ(80数施設)に過ぎない。したがって,本稿では,あくまでも県全体の目安として同データを取り扱っている。0.05.010.015.020.025.030.035.040.045.050.0%高知県全国平均2004年度2005年度2006年度2007年度2008年度2009年度2010年度2011年度2012年度2013年度2014年度2015年度出所:高知県教育委員会資料より作成  (原資料は,文部科学省『学校給食における地場産物の活用状況調査』)。図3 高知県と全国における学校給食の地産地消率の推移