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概要

kouchirouso_114_20180329

182 高知論叢 第114号ている。つまり,地産地消に基づく地域経済循環を意識した委託形態であることが,このパターンの重要なポイントである。では,民間委託の調理現場では,一体どのような形で調理員が編成されているのだろうか。表9は,回答のあった自治体における調理体制を,上記2パターン別に整理したものである。第1の違いは,正規・非正規の構成の違いである。民間給食資本の場合は,正社員が安芸市では半数,高知市と黒潮町では現場責任者・副責任者の2名しかおらず,それ以外はパートで占められている。しかも,正社員についても,安芸市や高知市にあるように,契約社員や準社員という位置づけにとどまっている。これとは対照的に,地元団体の場合は,いずれも正社員が圧倒的多数派であるのは明らかであろう。表9 委託現場における調理体制委託先市町村名人 数(人) 2年連続勤務者の割合学校・栄養教諭と委託業者正社員 パート とのコミュニケーション民間給食資本安芸市15 8(契約) 7 6割毎日、翌日の献立等のミーティング(栄養教諭、契約社員)。月1回、献立検討委員会(栄養教諭、責任者、副責任者、必要に応じてアシスタントマネジャー)高知市6~8(直営時より多め)正・副(一部準社員)その他全員安定勤務は8割-黒潮町9 2 7 10割毎日のミーティング地元団体宿毛市17 16 1 10割必要に応じて、委託責任者と栄養教諭が打ち合わせ、毎週火曜日にアレルギーの打ち合わせ。栄養教諭が定期的に学校に行って打ち合わせ。仁淀川町6 5 1 n.a.栄養士は、調理場に毎日出勤しているので、週1~2回のミーティングとその都度話をして、コミュニケーションをとっている。注:高知市は、委託業者ヒアリングに基づき、全ての調理場ではなく、1調理場における配置人員例を示している。出所:本調査ならびに各種ヒアリング等により作成。