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概要

kouchirouso_114_20180329

188 高知論叢 第114号横川 早稲田大学の法学部に進んだときに,それほど目的意識もなく,すべり止めで法学部に入っちゃってという感じで……。二浪してもう一回,別の,本当に行きたかったところに行こうかと思ってたんですけど,新入生歓迎の講演会(渡辺洋三先生とか鵜飼信成先生)を聞いたり,法学入門の授業受けたりしたら,意外に法学というのが面白くて,法学を勉強しようというふうに1年生のときにそうなって。で,目的意識はありませんからとにかく憲法を勉強して,民法を勉強して,刑法を勉強しようという感じで。その当時の早稲田はゼミというのが,要するに抽選で半分ぐらいしか取れないという状況だったんですけど,私はどういうわけかくじ運がよくて思い通りのゼミが取れて。ですから,憲民刑を取っていったんです。そのうちに,時代だと思いますけど,経済学の勉強というのが非常に学生の間で盛んだった時代で,これは,学部を問わず経済学を勉強するサークルとかがたくさんあって,色々な群雄割拠の思想闘争の時代なんで。経済学というのが面白くなっちゃって,法学を勉強しながら経済学も勉強していて。で,経済学勉強しながら法学勉強できないかっていうふうに考えたときに,経済法というのがあるということに気がついたのが3年生の終わりぐらいです。ですから私は4年間で経済法のゼミは取ってないんですよ。憲民刑をやっていて,民法中心に勉強していたのですけど,経済学が面白くなっちゃったんで,経済法だったら経済学と接点があるので。で,もぐりで経済法の先生のゼミに出させてもらって,大学院に行くときに,これはメインでやろうということで,大学院に行くときが本格的な経済法の出発点だったかなと思います。岡田 経済学をいろいろ勉強されたときに,経済学にも色々あると思うのですが,どういうものがあったんですか。横川 まずはサミュエルソン。それから,あの当時は,高知大もそうですけど,東大も高知大もそうですけど,マルクス経済学というのがあって,今はもう跡形もないですけど。いわゆるマル経という,資本論を読むというのがあって,私は,そういう学生が多かったんですけど,社会主義国とりわけソビエト連邦というのが非常に興味があって,もともとはプーシキンという詩人が