ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

kouchirouso_114_20180329

214 高知論叢 第114号いって言われて,で,二つに分けて,よその時間にやれる人はそっちに移ってもらうっていうことで,15:15にやったときにいい経験になったんですよ。まったく同じようにゼミやったって,1年間やったら全然別になるって。もう,要するにゼミがうまくいくか,いかないかは,俺の問題じゃない。もう学生次第だというのがわかった。うん。岡田 そんなに違いますか。横川 二つに分けて,片一方はもう本当に文献研究ゼミになって,次から次へとインターネットもない時代にすごい資料探してきてみんなで読むっていうゼミで,片一方は,どっか行きましょう,どっか行きましょうゼミで,まるっきり別なゼミになった。岡田 そうか。でも学生によるところって大きいですよね。横川 もう全然。で,どっちが楽しかったかっていったら,どっか行きましょうゼミのほうが楽しかったから,それ以降はそっちに誘導してる。岡田 誘導は成功するものですか。横川 そうですね。そのときのどっか行きましょうって言ったゼミの連中は今でも付き合いあります。文献研究のほうはみんな就職,いいとこ行って,年賀状もきちんと来るけど,卒業してからまだ会ったことがない。どっか行きましょうゼミは,今年になってからも何人も来てるもん。岡田 昔のゼミ生が。横川 うん。20年前。だからやっぱりどっか行きましょうゼミのほうがいいね。もうちょっとじっくり文献を読むゼミじゃないといかんなとは思ってるんですけどね,ちょっと。岡田 両方必要だとは思いますけど。ゼミ運営で何か気をつけていることってありますか。横川 気をつけてもね,ほんとに,学生っていうのは一人一人色々なものを抱えてるんで,私の一言がすごい心ない一言になってしまうことがある。というのは,気をつけてもなかなか読めないですね。早稲田みたいにゼミで20人も30人もいるっていったら一人一人と向き合うことないけど,こういう少人数になったら,学生と向き合うっていうのがすごい重い仕事としてあるんだ