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概要

kouchirouso_114_20180329

ポスト人口転換期の条件不利地域問題 51以上のようなハイペースな都市への人口集中は人口オーナス期に欧州にはみられないほどの厳しい状況を北東アジアの条件不利地域にもたらしてきた。[2]人口密度の高さ北東アジアの人口オーナス問題を深刻化させる2つ目の要因は,人口密度の高さにある。この要因は人口ボーナスやオーナスに直接に関わるものではなく,人口オーナス問題を難しくする外的な要因である。東アジアを含むアジア一帯は人口密度が高いことで知られてきた。この地域は気候区分ではモンスーンアジアに属しており,夏の季節風により多量の降雨がある。この降雨は多くのバイオマスを生み出し,単位面積あたりの人口扶養力を引き上げた。このため,古くから稠密な人口分布が形づくられてきた。クロモフ(Khromov)に従えば,モンスーンの領域は図8のようになり,0.010.020.030.040.050.060.070.080.01950 1955 1960 1965 1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2015 2020 2025 2030日本韓国イギリスフランスドイツ100万人以上の都市に住む人口比率(%)図7 100万人以上の都市に住む人口比率の推移と予測注) United Nations, Population Division, Department of Economic and Social Affairs, WorldUrbanization Prospects: The 2014 Revision, File 17b: Number of Cities Classifi ed by Size Classof Urban Settlement, Major Area, Region and Country, 1950-2030 より作成。(https://esa.un.org/unpd/wup/CD-ROM/ 2017年3月10日閲覧)