ブックタイトルkouchirouso_114_20180329
- ページ
- 7/238
このページは kouchirouso_114_20180329 の電子ブックに掲載されている7ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは kouchirouso_114_20180329 の電子ブックに掲載されている7ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
kouchirouso_114_20180329
1高知論叢(社会科学)第114号 2018年3月 論 説イギリス法独占放任の時代の営業の自由からBrexit 時代への競争法の展望松 田 潤はじめに筆者は,先の研究『所有と独占からの営業の自由の考察 英国法理を中心に,日本の営業の自由論争を検証 』と題した論文での「発見」,それは,所有権といった財産権や営業の自由には,独占と支配は含まれ得ない,ということを発見し論証した。その研究では,イギリス営業制限の法理 The Restraint of Trade Doctrineの研究も行っており,19世紀中葉以降の独占放任の時代に,独占を容認する判例法理へと傾斜したことを論じたが,本稿の意図は,そのような時代にも,それとは反対の営業の自由の思想があったのであり,それが,営業制限の法理として後世に伝わり,その意義がどのようなものであるのか,またその位置づけを論証するものである。その研究方法は,主にイギリスの判例の検討である。そうして,Brexit 時代における競争法の展望を明らかにする趣旨である。また本稿では,イギリス法を学んだことがない読者にもわかりやすくするために,できるだけ補足や原文をつける工夫を行っている。加えて,横川和博教授の退職記念号として,特別補足をつけている。