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社会科学コース
法律・政治プログラム
緖方 賢一
- 専門
- 民法・法社会学
専門は、民法と法社会学です。民法は、日常生活における取引(契約)や家族関係(婚姻・相続など)の基本を示すルールです。法社会学は、法が社会の中でどのような役割を果たしているか、その実態を明らかにする学問です。農山漁村をフィールドに、農地の所有権や漁業権に関する諸問題を調査研究の対象として、日常生活における民事法的なさまざまな現象を見て聞いて、どういうところに課題があるかを考えています。法律学は、法律の条文や判例を理解し解釈をすることが中心の学問体系ですが、社会的現実の中で起こる具体的な課題の解決策も探っていくこともとても重要だと思っていますし、常にそういった認識を持って研究をしています。 |
主な授業題目と内容紹介
- 民法Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ
- 民法は私法の一般法といって、人々が日常生活を送る上で欠かせない取引や家族といった民事関係の基本部分を規定する法律です。条文も多くて全部学ぶのはなかなかたいへんですが、具体的な事例を参考にできるので比較的わかりやすくて親しみの持てる法律ですし、日常生活に関わる法律なので学びがいのある法律です。商法や行政法などを専門的に学びたい人にとっては基本的な考え方をまず民法で学んでおくことが大事です。 民法Ⅰで基礎的部分である「第一編総則」、民法Ⅱでは土地取引等が中心の「第二編物権」、第三編では売買や貸借といった契約や損害賠償を求める不法行為などが中心の「第三編債権」を学びます。民法Ⅰ・Ⅱ・Ⅲをすべて学べば財産法と呼ばれる部分を一通り学んだことになります。家族関係や相続を扱う「第四編親族」および「第五編相続」については共通教育の「法を学ぶ」で学ぶことができます。一通り学んだあと、もっと深く学びたいと思う人は、専門演習を履修して下さい。下記の卒業論文のタイトルの中には必ずしも民法的ではないものもありますが、実は民法や民事法との関わりがあって、それが書き込まれているものもあります。
卒業論文題目例
・空家問題に関する法制度
・憲法と民法の規範構造の関係について
・臓器移植法における意思表示の遺族による取消の妥当性
・児童虐待における援助と子どもの意見表明権
・市民主体による「まちづくり」と行政の役割