土屋京子
Kyoko Tsuchiya
略歴
奈良県出身。
京都大学大学院文学研究科後期博士課程研究指導認定退学。
博士(文学)(京都大学、2013年)
京都大学大学院文学研究科後期博士課程研究指導認定退学。
博士(文学)(京都大学、2013年)
専門分野
ドイツ語教育・ドイツ文学・比較文化・比較文学
現在の研究テーマ
これまでドイツ・ロマン主義の作家E.T.A.ホフマンの文学におけるモティーフ研究を出発点にして、18・19世紀の西欧思想とドイツ語圏の文学との関係を考察してきました。現在はそこから一歩踏みだし、「近代」をめぐる諸問題に、ふたつの方向からアプローチしようと思っています。
ひとつは、西欧文化の本質的な主題に新たな方向から光をあてることで、「西欧」あるいは「近代」の起源を探ろうとする試みです。具体的には、ドイツ文学における堕罪神話のモティーフ史を繙きながら、18世紀の啓蒙主義が提唱した「幸福なる堕落」という逆転的解釈が、いかにその後の文学に影響を与えたかについて文献学的に調べをすすめています。このようにして、常に西欧精神の中心をなしてきた、神(自然)と人と動物、男と女、善と悪、言葉と語りえぬものなどといった重要な主題と、今一度向きあおうと考えています。
もうひとつは比較文化の視点から、つまり、西欧社会や文化の影響のもとに形づくられ、同時に独自な変容を遂げてきた「日本の近代」の諸相を、現代のわれわれの立場からふたたび批判的に捉えなおしてみることです。この研究に関してはいまだ手さぐりですが、保田與重郎を中心にした日本浪漫派におけるドイツ・ロマン派の受容を考察の中心に据えて、今後、一歩ずつ研究を進めていこうと思っています。
ひとつは、西欧文化の本質的な主題に新たな方向から光をあてることで、「西欧」あるいは「近代」の起源を探ろうとする試みです。具体的には、ドイツ文学における堕罪神話のモティーフ史を繙きながら、18世紀の啓蒙主義が提唱した「幸福なる堕落」という逆転的解釈が、いかにその後の文学に影響を与えたかについて文献学的に調べをすすめています。このようにして、常に西欧精神の中心をなしてきた、神(自然)と人と動物、男と女、善と悪、言葉と語りえぬものなどといった重要な主題と、今一度向きあおうと考えています。
もうひとつは比較文化の視点から、つまり、西欧社会や文化の影響のもとに形づくられ、同時に独自な変容を遂げてきた「日本の近代」の諸相を、現代のわれわれの立場からふたたび批判的に捉えなおしてみることです。この研究に関してはいまだ手さぐりですが、保田與重郎を中心にした日本浪漫派におけるドイツ・ロマン派の受容を考察の中心に据えて、今後、一歩ずつ研究を進めていこうと思っています。
主な担当授業科目
ドイツ語(共通教育)、外国文学(共通教育)、異文化間コミュニケーション論
趣味や特技
マーケットめぐり。高知もそうですが、ヨーロッパでは基本的にどこでも、決まった曜日や日に、さまざまなマーケットが開かれます。そのなかでもアンティークなどを多く扱う蚤の市に巡りあうと、高ぶる気持ちを抑えることができません。またマーケットで買ってきた生鮮品を適当に料理し、その土地で生産されたワインやビールと合わせて、友だちと一緒にいただくのが、いちばん幸せなひとときです。
新入生にひとこと
国際社会コミュニケーション学科に入学された皆さんはすでに新しい世界へのパスポートを手にしています。それをどう使うかは自分次第です。言語を学び、文化を知り、外へ飛びだし、そして自分の「世界」を広げていってください。