
それぞれのコースには“学びのコア”を形成するためにプログラムを設けています。入学したコース内のひとつのプログラムを体系的に履修することで専門性を身に付けることが基本です。一方で、研究したいと思っているテーマが複数の専門領域にわたっていたり、いろいろな学問分野に興味があたっりして、それぞれの専門性を身に付けたいという要望を持つ学生もいます。そこで、人文社会科学部では複数のプログラムを体系的に履修できるしくみを構築しました。
ただし、人文社会科学部に入学したすべての学生にダブルコアやマルチコアを課しているわけではありません。ダブルコアやマルチコアを選択すること自体が高い評価に結びつくわけでもありません。あくまでも興味のある分野を体系的に深く学んでいくことが基本です。勉強したい分野がひとつのプログラムに絞られている場合や、研究テーマがひとつのプログラムで完結する場合は、ひとつのプログラムをじっくり深く学ぶことができるシングルコアを推奨します。
コース内の複数のプログラムを履修する
ダブルコア
入学したコースのなかで複数のプログラムを履修することをダブルコアと呼びます。ダブルコアの例としては、「人間とは何か」という問いを追求するために、文芸・思想プログラムの哲学・思想系の授業に興味をもって入学した学生が、歴史・地理プログラムの授業を学ぶことで別の角度からも人間についての考察を深めていくことで、人間についてより多面的に考えることができるようになるというように、研究テーマや関心によっては、コース内の複数のプログラムを併せて履修することが望ましいことがあります。
コースを跨いで複数のプログラムを履修する
マルチコア
入学したコース内にあるプログラムとともに、他コースのプログラムも併せて履修することをマルチコアと呼びます。例えば、社会科学コースの経済理論プログラムで学びを進めるうちに物事をシンプルに捉えるだけでなく、単純化しすぎた人間像を振り返り新たな理論の構築について考えるときには、国際社会コースのグローバル社会プログラムや総合文化プログラムでの学びが新たな理論の構築に役立つ可能性があります。このように異なる視点を織り混ぜて物事を考えることを志向するとき、所属するコースのプログラムに加えて、他コースのプログラムを併せて履修することが望ましいことがあります。