教員紹介
Faculty Members

 

【国際社会コース】 言語・コミュニケーションプログラム

渡辺 裕美(わたなべ ひろみ)

 

専門

日本語教育、音声学、音声教育

日本語教育と音声学を専門に研究しています。 外国人の発音は、日本人とのコミュニケーションにおいて、誤解やすれ違いを生む一因とされています。特に発話の中でも発音は厳しく評価されやすいと言われています。私は、外国人の日本語の発音を日本人や日本語教師がどのように捉え、どの特徴が評価に影響を与えやすいのかを分析することで、より効果的な日本語音声教育の在り方を検討しています。これまではロシア語母語話者を対象に研究していましたが、最近は技能人材を対象とした研究も始めています。

 

 

主な授業題目と内容紹介

外国語としての日本語(選択専門科目)
この授業では日本語学習者の誤用を通して日本語の特徴を客観的に捉え、日本語がどのような言語なのか概観していきます。特に日本語の音声・語彙・文法などに焦点をあて、「なぜ学習者はこのような誤りをするのか?」を分析しながら、日本語のしくみを深く理解していきます。さらに、項目によっては指導法や指導時の留意点についても触れ、日本語教育の現場で活かせる視点を養います。(隔年で担当)
外国語としての日本語演習(専門選択科目)
この授業では、日本語の音声の特徴を学びながら、日本語学習者の発音を分析し、効果的な音声指導の方法を探っていきます。学習者がどのような発音の課題を抱えやすいのかを理解し、その改善に向けた具体的な指導法を考え、実践的に学んでいきます。発音指導に自信を持ち、日本語教育の現場で活かせるスキルを磨いていきましょう!(2026年度から担当)

卒業論文題目例

・韓国人日本語学習者の日本語音声における方言の干渉
―ソウル方言話者と慶尚道方言話者を対象に―
・日本語学習者に対する特殊拍の発音指導の効果
―多層指導モデルMIMの動作化とVT法を比較して―
・日本語初級文法シラバスにおける命令形の必要性
―コーパス調査と録音調査を通して―
・中国語を母語とする日本語学習者の接続詞「そして」の多用
・高知県に住む日本語学習者は高知県方言(土佐弁)をどの程度理解することができるか

その他

ゼミ生とともに、ベトナムやインドネシアから来日した技能人材に対する日本語支援活動を行っています。2024年度は技能実習生を対象とした入国前研修(ベトナムにて)と入国後研修(国内)で日本語支援活動を行いました。