教員紹介
Faculty Members

 

【人文科学コース】 歴史・地理学プログラム

宮里 修(みやざと おさむ)

 

専門

考古学

考古学は物質資料から人間の歴史を研究する学問ですが、私は考古学を行為と体験の歴史学と位置づけ、考古学の取り組みを次のように説明しています。 「考古学は、過去のある期間、特定の物と結びついて実現された「世界」と「社会」を、考古学的諸事実をもって再構成し、それら考古学的事象を歴史学・人文学の「問い」に応える歴史事象へと編成して、人間と人間の歴史に対する理解と洞察を深める」 大学に隣接する中世・朝倉城跡を中心に、関心をもった県内の各時代の遺跡について発掘調査をおこなっています。

 

 

主な授業題目と内容紹介

考古学概論Ⅰ・Ⅱ(専門選択科目)
概論Ⅰでは考古学の歴史、出土資料を歴史の脈絡におく方法(型式論・層位論・用途論)を説明します。 概論Ⅱでは遺跡から得られる情報について解説します。年代測定、古環境復元、環境利用、産地同定などの方法について説明します。
考古学原論(専門選択科目)
考古学の科学性と方法の理解にもとづき、考古学を原理的に考えるための4つの系(行為と認識の系/時間の系/世界と社会の系/意味と変化の系)を説明し、具体例を示しながら理解を深めます。

卒業論文題目例

・四国出土の凹線文系土器群について
・南四国最古の弥生式土器
・墓域形成からみた四隅突出型墳丘墓の出現と展開
・前方後円墳成立過程における墓道の変質
・土佐型埴輪の起源
・土佐における経塚造営の契機と背景
・中世山城における水の確保について
・本土決戦の考古学

その他

高知県、四万十市、大月町など自治体史の編さんをお手伝いしています。その他、各自治体における遺跡の保存・活用の事業をサポートし、歴史をよりよいかたちで次世代に伝えるための活動に従事しています。