教員紹介
Faculty Members

 

【人文科学コース】 文芸・思想プログラム

日比野 桂(ひびの けい)

 

専門

感情心理学

普段の生活で誰でも感情を感じますが、その感情がどのようなものかを言葉で表そうとしたらとても難しいことに気づくと思います。感情はとても曖昧で複雑なものなのです。言葉にするのも難しい感情を調べることはなおさら難しいですが、難しさの中に面白さが存在していると思います。また,何に喜び、怒り、悲しむのかを知ることは相手を深く理解することにつながります。「感情の理解を通して人を知る」ために、授業や卒業論文では個別の感情だけではなく、感情全般や感情を伴う行動なども幅広く扱っています。私自身は「対人関係における怒り」を中心に研究していましたが、怒り以外の様々な感情(嫉妬・不安・あがり・喜び等)も研究対象です。

 

 

主な授業題目と内容紹介

心理学実験Ⅰ・Ⅱ(専門選択科目)
心理学の研究方法を実践から学ぶ授業です。まず、研究するための必要な知識・理論と研究後に実施する統計的な処理方法について説明します。その上でいくつかの実験や調査を実際に実施します。実施した研究の結果をまとめる過程を通して、研究計画の立て方、研究方法、結果の統計的処理方法、レポートの書き方を学びます。
感情心理学(専門選択科目)
感情に関する心理学の代表的な知識を取り上げて説明します。具体的には進化・生理・認知・社会の4つの観点から感情をとらえ、「感情とは何か」「なぜ感じるのか」を学びます。また、感情全般だけではなく嫉妬や羞恥心などの個別の感情についても解説していきます。感情を理論的に捉える難しさが分かる授業です。

卒業論文題目例

・楽観性が自己効力感と先延ばし行動に与える影響と関係性(調査)
・アニメにおける対人魅力の類似性の検討―キャラクターと作品の興味に着目して―(調査)
・先延ばしと代替行為の影響-やりたいことを先延ばしにする理由-(調査)
・謝罪の方法が怒りに与える影響(調査)
・塗り絵が心身に及ぼす影響~ストレスと色に着目して~(実験)
・アクセプタンスの「あがり」抑制効果に関する検討(実験)

その他

高知県警本部が立ち上げた「警察施策研究会」に参加し、高知県立大学・高知工科大学の先生方とも協力して防犯対策につながるような研究を実施しています。今は自転車の窃盗被害を減らすために、自転車の施錠意識の向上や防犯登録の徹底などにつながる取り組みをしています。