教員紹介
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【人文科学コース】 歴史・地理学プログラム

津野 倫明(つの ともあき)

 

専門

日本中世史

歴史学とは、文字によって書かれた史料(古文書・日記など)を主な材料として過去の人間生活の諸事象を研究する学問です。私の場合、日本の中世後期~近世初期とくに戦国期~織豊期(織田信長・豊臣秀吉の時代)を対象とし、具体的には四国を制覇した土佐の大名長宗我部氏や豊臣政権の朝鮮出兵(文禄・慶長の役、壬辰戦争)について研究してきました。最近では、関ヶ原合戦時に処刑された安国寺恵瓊という臨済宗の僧侶についても研究しています。

 

 

主な授業題目と内容紹介

日本史概論Ⅰ(プラットフォーム科目)
この授業では、日本史における時代区分(原始・古代・中世・近世・近代・現代)を踏まえて、まず古代~現代の日本史を概観します。そののちに、日本中世の政治史を具体的に解説しつつ、関連する古代~現代の諸事項(政治・社会・文化など)にも論及することで日本史を概論してゆきます。
日本中世社会史(専門選択科目)
この授業では、16世紀末の朝鮮出兵(文禄・慶長の役、壬辰戦争)における諸大名の動向とその国内政治や領国経営への影響について、史料(文書・日記など)にもとづいて考えます。史料にもとづいて史実を明らかにする方法を解説しながら、その史実の意義を思考することで歴史学の考え方を学びます。

卒業論文題目例

・近江浅井氏の大名権力について
・豊臣政権の九州停戦命令
・第二次木津川口の戦いをめぐる評価について
・長宗我部権力における久武親直について
・加賀一向一揆における「郡」の性格について
・応永の外寇をめぐる噂
・豊臣期長宗我部家の家督相続

その他

高知県史編さん専門部会委員(古代中世部会 副部会長)として、高知県史の編さんに参加しています。古代中世の本編は2038年度の刊行を目指しています。