
高知大学人文社会科学部
教員紹介
Faculty Members
【人文科学コース】 文芸・思想プログラム
田鎖 数馬(たぐさり かずま)
日本近代文学
日本近代文学の研究では、明治期以降の小説・評論・随筆・詩等の作品を扱い、作品や時代思潮や文化的背景の分析を主に行います。私自身は、これまで、谷崎潤一郎、芥川龍之介、菊池寛、大江健三郎、安部公房等を研究対象としてきました。また、イタリアの哲学者であるベネデット・クローチェの思想の日本での受容の問題にも関心があります。さらに、近年では、高知で刊行された総合文芸雑誌を調査し、高知ゆかりの作家の全集未収録作品や注目されてこなかった作品を紹介・考察する研究、あるいは、現代文学作品を取り上げ、近代文学作品と比較・考察する研究も行っています。
・泉鏡花「化鳥」考察―〈過去〉を尋ねる物語と〈語り手〉の関係―
・谷崎潤一郎「異端者の悲しみ」成立考
・宮沢賢治「貝の火」の中に見える権力
・谷崎潤一郎「痴人の愛」における「宿命の女」像の検討
・小泉八雲『雪女』の特殊性
・葉山嘉樹『セメント樽の中の手紙』―高校国語教材としての研究―