教員紹介
Faculty Members

 

【人文科学コース】 文芸・思想プログラム

佐野 泰之(さの やすゆき)

 

専門

現象学、実存哲学

モーリス・メルロ゠ポンティを中心に、20世紀フランスの「実存主義」と呼ばれる思想潮流に属する哲学者たちを研究しています。とりわけ、メルロ゠ポンティが「両義性」と名づけた人間存在のあり方が、私たちの生活の中でどのような葛藤をもたらし、その葛藤が政治的行動や芸術的創造や学問的探究といったさまざまな行為を通してどのように引き受けられていくのかという問題に関心があります。また、近年では「フェミニスト現象学」と呼ばれる分野の研究にも取り組んでいます。

 

 

主な授業題目と内容紹介

哲学概論Ⅰ・Ⅱ(プラットフォーム科目)
古代から現代までの西洋哲学の歴史を概説します。哲学を専攻するか否かを問わず、哲学を勉強してみたいと思う学生にまず受講してほしい科目です。
西洋近現代思想論Ⅰ・Ⅱ(専門選択科目)
20世紀フランスの哲学を中心に西洋近現代の哲学を学びます。特定のテーマや哲学者にフォーカスし、思想の内容を概論よりさらに深く掘り下げていきます。

卒業論文題目例

・バークリーの知覚論 ―esse is percipiの可能性―
・ハイデガーにおける存在の問い ―『存在と時間』序論の分析―
・反出生主義について ―出産の問題を中心に―
・フッサール『デカルト的省察』におけるMonadengemeinschaftについて
・なぜ道徳的でなければならないのか ―Why be moral問題の検討を通して―
・「病める魂」と神秘主義 ―W・ジェイムズ『宗教的経験の諸相』より―