
【社会科学コース】 経済理論プログラム
新保 輝幸(しんぼ てるゆき)
環境経済学
大学時代は農林経済学を学びましたが、大学院で専門の研究を行う内に当時注目されていた「農業と環境」というテーマに取り組み、環境の経済評価の研究などを行うようになりました。高知に来てからは地の利を活かし大月町の柏島などでサンゴの海の保全などの研究にも携わるようになりました。2004年に大学院黒潮圏海洋科学研究科設立に参画した際、今の自分に求められている研究は何かと考え、劣化しつつある黒潮圏の自然・環境資源の保全や最適利用に関わる研究を本格的に進めていこうと決意しました。その後、高知だけでなく南西諸島やフィリピン等でもフィールド調査を進め、海洋自然資源の保全に関する研究を続けています。現在は、特にフィリピンの海洋保護区(MPA)の研究を進めています。
・ジオツーリズムによる地域振興の可能性―高知県の室戸市及び土佐清水市のジオパークを事例に―
・日本の屋根設置型太陽光発電の将来の普及可能性―長野県における設置促進の取り組みを事例にして―
・四万十川におけるテナガエビ漁の現状とその資源保護の方策
・食品ロス問題の現状とその対策としてのフードバンクの有効性
・プラスチックごみ問題を踏まえた持続可能なプラスチック利用について
・オオクチバスの生息域拡大による影響と駆除事業
・わが国における油による海洋汚染と防除体制について
・アルゼンチンアリの侵入とその被害―現状とその対策―
◆土佐の海の環境学I;柏島の海から考える(共通教育 教養科目キャリア形成支援分野/視野を広げる科目複合領域)
高知西南端の柏島は、造礁サンゴが発達し熱帯・亜熱帯と温帯の生物が混住する非常に豊かな海を誇り、多くの人を引きつけています。その反面、地域社会は多くの課題を抱えています。この授業では、社会科学・自然科学の教員が参加し、柏島、ひいては高知の海の問題を考えます。座学の講義に加え現地実習を行い、シュノーケリングで海を体感すると共に、地域の方々と座談会を行い、地域の課題や将来についてみんなで考えます。