教員紹介
Faculty Members

 

【人文科学コース】 文芸・思想プログラム

西谷 龍二(にしたに りゅうじ)

 

専門

日本語学・日本語史

言語学の1分野である日本語学は、「日本語」という言語を対象に、言語学の手法を用いてその仕組みや機能を科学的に明らかにする学問です。その中でも私が専門とする日本語史は、特定の時代における日本語がどのような姿であったのか、また日本語はどのように変化してきたのかといった問いを、文献資料を中心に解明する分野です。私は、もともと対人的な意味や話者の事態に対する評価を示さなかった形式が、そうした意味を獲得していく過程に関心を持っています。また、方言で書かれた戯曲などの調査も行っており、これらの作品がその地域の方言をどのように反映しているのかといった資料的な側面についても研究しています。

 

 

主な授業題目と内容紹介

日本語史Ⅲ(専門選択科目)
この授業では、人にものを頼む際の言い方や、それを断る場面を中心に、どのような言語形式・表現によって、「配慮」が示されるのかを学びます。さらに、歴史的な資料を実際に読みながら、過去の配慮表現が現在と異なっていたことを確認し、「配慮」を示す方法が歴史的にどのように変化してきたかについて理解を深めます。
日本語史演習Ⅱ(専門選択科目)
この授業では、江戸時代に書かれた『浮世風呂』という作品を扱います。受講者は、『浮世風呂』を正確に読解する方法を学び、現代語訳を行いながら、資料に現れる言語現象について発表を行います。また、授業ではくずし字を読むことも行っており、版本の翻字も行っています。

卒業論文題目例

・2025年10月に着任したので、指導した卒業論文はまだありません。日本語史だけでなく、広く日本語に関わることに興味がある人を待っています。